うどん食べて気張ります

なんだかんだで・・・うどんを食べてしまうのだ

【今週のうどん8】 道頓堀 今井 (大阪・なんば) きつねうどん

【大阪と言えば・・・・・きつねうどん!】

 これを・・・・「けつねうどん」と言うのはかなりのご年配かと存じ上げます。大阪でも標準語と同じ「きつねうどん」と申します。大阪でビジネスしているアタクシも、日ごろから・・・・「でんがな」「まんがな」などという言葉は仕事はおろか、私生活でも使いません。大阪も、梅田北ヤード再開発で関東の「伊勢丹」を受け入れたが如く・・・・現代風に淘汰されているのであります。

 さて、大阪と言えば「きつねうどん」ですが、いかにもな一杯をレビアップさせるにあたり、やはりここ「今井」の一杯を上げざるを得ないかと思います。松竹&吉本新喜劇の役者の方にも支持された一杯。「今井のきつのうどん」は、かの浪速の喜劇王藤山寛美」がこよなく愛した一杯としても有名です。 讃岐に影響される前の・・・・・大阪うどんのどまんなかを、やはり再確認してみたいのです。

 

【ははは・・・こぶりね!こういうところも浪速のお上品】

 ガヤガヤした道頓堀の一角にあって、この店先だけが上品です。中も和風で、少し前に綺麗に改装した風で、ホール担当のお姉さん&おばちゃんも征服姿で、びしっとしています。これは、昼飯にがっつりと定食を!という雰囲気じゃなく、おでかけついでのお昼ご飯という感じかな。客層の平均年齢は、アタクシよりも10歳以上は上。もう引退したかしないかのオジサンとかご夫婦がメインです。なので、がっつりメニューというよりは、お上品メニューが多く、そばなら鰊そばや、鴨南蛮などが人気なようです。

 さて・・・・配膳された「きつねうどん」も、想像通り、レトロとも映るそのビジュアルです。少しこじんまりしている器がまた上品ですわ。思わず手をあわせてしまいますね〜。で、いよいよ食することにいたします。

 

【関東にはない!と思われる薄味・・・・透明度】

 関東では濃口醤油をつかいがちでしょうが、こちらのお出汁は、薄口醤油・・・・・何やったら白醤油をつかっているかもしれないと思うその透明度と色合いです。しかし鰹節ががっつりと効いているはずと予測して・・・・まずはお出汁をすすると・・・・・『おおお!関西人ですら淡いと思う・・・はんなり淡麗お出汁やんけ!』というのが第一印象の正直なところ。しかし、この手は、食べ進めると慣れてきて、食べ終わったころに「丁度ええ塩梅やった」と思わせる手口と確信しまっせ! 節の使い方も「効いてるな〜」と思わせる手前の寸止め海峡を維持・・・。なかなか渋いお出汁といわざるを得ません・・・・・。単純じゃないんです・・・。

 しかし、これは「お揚げさん」の煮汁と、七味唐辛子のなかの「山椒」と程よく混じり合う時に、味のピントがビちっと合ったという感じになる!あれれ・・・・・と肩すかしを受けるが、時間差で受け止めてくれますから、ご安心ください・・・。

 

【昔はみんな、こんな風に柔らかタッチな麺やった・・・・】

 懐かしいおうどんです。昔、スーパーマーケットじゃなく、市場とか商店街の豆腐やで売っていた「うどん玉」を思い出しました。よくおつかいに行かされたな・・・・。ま、そのうどん玉と同じにしては、可哀そうなんだけど、風合いが連想させるのです。

 滑りが命なつるつる麺。丸い断面で極太でストレート。噛みごたえの最初から最後まで、ほぼ均一な抵抗感。そして、胃の消化に良さそうな食べ応え・・・・。昔は出前するうどん屋が多く、配達に時間がかかり、麺が伸びにくい麺・・・・こいういう麺が主流やったんかな・・・。

 

【お揚げはわきまえた美味しさ】

 なんというか・・・お揚げ自体の旨さも損なわないようにと、薄味だったと記憶。しかも案外肉厚でして、食べ応えありました。噛むとジュワーっと煮汁が溢れ出るのを期待しすぎだったようですね・・・・アタクシの方が。あくまで一品料理的な高品質なお揚げでして、なかなか、関西風で美味しかったです。

 

 

 

 総じまして、年取ったら・・・こういう一杯に帰ってくるんかな・・・と思いを馳せる一杯。他の高齢なお客が、ニコニコしながら食べてましたが、ああいう年齢の取り方をしたいものだと・・・・・うどん以外に考えさせられた。旨いもの探しに、お祭り騒ぎもいいのだけれど、ときにはこういうところで落ち着きたいな。東京に行ったら、そばになるのだろうか・・・。と思いきや、今妻子が住んでいる武蔵野市一帯は、古くは小麦の産地で、うどんを食べる土地柄なのだとか。めんライフの「うどん編」は、どこまでも続けることができそうだ・・・・ラーメンと共にね!ということで、合掌!今日も本当にごちそうさまでした。